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ディープ・パープル /マシン・ヘッド |
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今回紹介するのはディープ・パープルである。今やロックファンでなくともその名前を一度くらいは聞いたことがあるだろう。仮にバンドの名前は知らなくとも、その楽曲を必ずどこかで耳にしたことがあるはずだ。そんなビッグネームのひとつとして数えられるディープ・パープルの残したアルバムの中からはこの「マシン・ヘッド」を選んだ。
ディープ・パープルというバンドは何度となくメンバーチェンジを繰り返しているが、このマシン・ヘッドをリリースした第二期が全盛期であるという見方は強い。ハードロック史上最高傑作のひとつとされるライブアルバム「イン・ジャパン」に収録されている曲もこの「マシン・ヘッド」からの曲が多数を占めている。
さて収録曲であるがオープニングを飾る「1」は文字通りスピード感あふれるメロディラインとヴォーカルのイアン・ギランのシャウトが織り成す、まさにディープ・パープルの真骨頂とも言える名曲である。とりわけリッチーのギターソロとジョン・ロードのキーボードソロは見事としか言いようがない。続く「2」もまた印象的なリズムとリフで彼らの世界へと引き込んでいく。何気ないようにも思えるコーラスは曲の感じとマッチして効果的に雰囲気を作っている。ドラムから導入される「3」はちょっと雰囲気を変えミドルスピードのどこか物憂げな感じもうける曲。途中のロジャー・グローバーのベースソロは地味ながらもハッとさせる鋭利さを持ったワークである。次は若干ポップな印象を受ける「4」である。どこかビートルズのようなテイストを感じさせるこの曲の存在がアルバム全体を締まったものにしているとも言えるように思う。
そして誰もが知っているであろう「5」へと進んでいく。ロックギター小僧であれば誰もが一度はこの曲を少なくともイントロを弾いてみたことがあるはずだ。一度聴いたら忘れられない印象的なギターによるイントロにドラムがからんでいき、そしてベースがからんでいく。この一聴してストレートとも思える進行がなんとも計算しつくされた様式美を感じさせる。今日に至るまで国内外のバンドが影響を受け、カヴァー曲も多数あるハードロック界の名曲である。そして荘厳なイントロから始まる「6」は前半部分のヴォーカルなしの部分で曲の枠組みを形成し、ヴォーカルのからんだ後半部へ続くというドラマティックな出来上がりを見せている。ラストを飾る「7」は進行的には名曲「5」に通ずるところがあるとも言える。誰もが知っているという曲ではないとは思うが、印象的なリフといい、途中のイアン・ペイスのドラムソロからエンディングへ向けての持っていきかたなど隠れた名曲と言ってもよいだろう。
メタル板に刻印したようなタイトルと歪んだメンバーの顔のアルバムデザインはベースのロジャー・グローバーとマネージャーのジョン・コレッタの手によるもので、収録された曲のイメージをうまく表現しているように思う。
これを聴かずに死ねるか! |
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